佐藤選手・内田選手 2024パリオリンピックに向けてのインタビュー
佐藤大宗選手(自衛隊体育学校)写真右
青森県青森山田高等学校出身
2023年ワールドカップ第2位
2023年アジア競技大会第6位
内田美咲選手(自衛隊体育学校)写真左
埼玉県春日部共栄高等学校出身
2022年ワールドカップファイナル第4位
2023年アジア競技大会第4位
Q近代五種競技を始めたきっかけと競技の魅力について教えてください。
佐藤選手:海上自衛隊に入隊し水泳の訓練をしているときに、近代五種競技のOBにスカウトされたのがきっかけです。近代五種競技は一人で5種目をするので、大変なことが沢山ありますが、それを乗り越えて競技会で良い成績を残せた時の達成感や爽快感は素晴らしいです。また、5種目あるので、それぞれの種目を追求する面白さがあります。
内田選手:高校3年生の時、水泳のインターハイでスカウトされ、面白そうだなと思い、始めようと思ったのがきっかけでした。競技の魅力は、5種目あるので練習をしていて飽きがこないですし、5種目の総合力で戦うため、失敗した部分を別の種目で補ったり、最後まで何が起こるかわからない中で、ゴールした時の達成感は素晴らしいものがあります。
Q代表となった心境とパリオリンピックに向けた意気込みを聞かせてください。
佐藤選手:やっとオリンピックのスタートラインに立てたと思っています。今まで支えてくれた家族、指導者をはじめチームスタッフへの感謝の気持ちを胸に、メダルを獲得するために
全力を尽くします。
内田選手:昨年のアジア競技大会で権利を獲得してから、出場内定まで時間がありましたが、先日のチームジャパンの結団式に出席して、夢の舞台であるオリンピックへの出場を実感しています。オリンピックでは自分の最高のパフォーマンスを発揮してメダルを獲得し、今まで支えてくれた方々に結果で恩返しがしたいです。
Q.メダルを獲得するために、オリンピック本番での戦い方や展開について教えてください。
佐藤選手:まずはフェンシングランキングラウンドの結果が重要であると思うので、1戦1戦集中して戦い、良い流れを作り、準決勝をトップ通過していきたいです。レーザーランに関しては、しっかりと強化できている実感があるので、本番で実力を発揮していきたいです。
内田選手:自分との闘いの中で、それぞれの種目に全力を尽くし、最後まで諦めずに戦い抜きます。今年のワールドカップでは、本大会に繋がる感触を得たので楽しみにしています。レーザーランは最後の種目で重要な見せ場なので、フィジカル、メンタル両面で強化してきているので、しっかりと実力を出し切りたいです。
Qそれぞれの選手の持ち味はどのような部分ですか?
佐藤選手:私の持ち味はフェンシングの戦うスタイルだと思います。得意な技としては、足突きとダッキングなので、自分の持ち味を生かした間合いや展開を大切にして勢いに乗っていきたいです。
内田選手:私の持ち味はバランス良く5種目の成績が安定しているところです。中でも水泳はいつもトップレベルの位置にいるので、それ以外の4種目も最高のパフォーマンスを発揮して総合的な成績に繋げていきたいです。
Q選手をしていて一番辛かったことはありますか?また、辛いことを乗り越えたから今があるという経験はありますか・
佐藤選手:2019年の全日本選手権でナショナルチーム落ちをし、東京オリンピックへの出場が厳しくなったとき引退しようと思いました。しかし、周りの方々が励ましてくれたことで、諦めないことの大切さを実感し、新たな目標をパリオリンピックとしたことで辛いことを乗り越えることができました。
内田選手:東京オリンピックの予選に関わる全日本選手権の馬術競技で失権してしまったことが辛かったです。何とか気持ちを整えて練習に勤しんでいたある日、原因不明の顔面神経麻痺という病気になったときは引退の2文字が心に過りました。しかし、支えてくれている周りの方々のことを想った時、まだ辞められない、しっかりと結果を出して恩返しがしたいと強い心が芽生え、乗り越えることができました。
Q最後にお二人から、パリオリンピックでの競技の見どころを紹介してください。
佐藤選手、内田選手:近代五種競技は、5種目あるのに最後の最後まで、何が起こるか分からないことが面白さです。それぞれの種目にはそれぞれのユニフォームがあり、戦いがあります。一人の選手が、競技特性の違う5種目を行う中で、私たちの1種目1種目のフィジカル・メンタルのパフォーマンスに注目して応援していただけると、大変うれしいです。