三口選手・朝長選手インタビュー

三口智也選手(自衛隊)29歳 近代五種:11年目

朝長なつ美選手(警視庁)24歳 近代五種:4年目

リオデジャネイロ五輪テスト大会を兼ねたワールドカップ第2戦の混合リレー方式で日本チームとしてタッグを組み、見事、世界第3位、銅メダル獲得という快挙をなし遂げた三口智也選手と朝長なつ美選手に、近代五種をはじめたきっかけや、その魅力について話を聞いてみた。

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Q.近代五種を始めようと思ったきっかけはどんなことだったんですか?

三口智也選手:スカウトです。元々、水泳をやっていて高二のインターハイの時に、その当時、近代五種のコーチをやられていた方に「近代五種という競技があるよ」と近代五種を紹介されて、その後の進路を決める時も近代五種を頭に入れて進路決めました。

朝長なつ美選手:私も警察学校の時に同じくスカウトされて。警察学校は二回入るんですけど、一回学んでから現場を経験して、また補習という形で警察学校に入った時に元々陸上をやっていたので、「得意なら近代五種というものがあるからやってみないか?」っていわれてスカウトされた形です。私は小さい時に水泳をやっていて、高校の時に陸上部だったので。

Q.では、お二人とも近代五種を初めてから馬術や射撃などをやり始めたわけですよね?最初のうちは怖くなかったですか?

朝長なつ美選手:怖かったですね。

三口智也選手:馬は怖かったですね。今はもう大丈夫ですけど。

朝長なつ美選手:私はまだ、たまに怖いですね。試合とかに行って気性の荒い馬だったり、力強い馬だったりすると怖かったりしますね。

Q.選手が感じる近代五種の魅力とはどのようなものなのでしょうか?

朝長なつ美選手:五種目まったく違うスポーツで、馬もあって生き物と一緒にやれるというのも魅力だし、最初から五種目が終わるコンバインドの最後まで誰が勝つかとか何が起こるかわからないところですかね。射撃が当たらなくて最後の最後で順位が変わったりだとか。そういうのが結構面白いかなと思います。

三口智也選手同じです(笑)。

Q.丸一日の競技で体力のものすごく必要な競技ですよね?

三口智也選手:試合は結構疲れますね。

朝長なつ美選手:消費が結構はげしくて。

<余計な肉がついてないという感じですよね!>

三口智也選手:逆に肉をつけたら五種目バランスよくいけないですね。

朝長なつ美選手:五種目やって人それぞれバランスのいい体になっていくのかな?と思います。

三口智也選手:いいこというね(笑)。

朝長なつ美選手:ありがとうございます(笑)。

Q.五種目の中で苦手な種目ってあるんですか?

三口智也選手:一応、五種目の中で苦手種目というのはつくってないですけど、苦手種目つくっちゃうとそこが弱みになってしまうから…。でも、しいて挙げるならランニングが苦手かな(笑)。

Q.朝長選手はそのランニングが得意なんですよね?

朝長なつ美選手:そうですね(笑)。苦手というか、一番課題が多いのが馬術かなと。練習量が少ないのでどんどん経験していかないと。馬は抽選で決まりますから、どんな馬がきても乗りこなせるようにならなければならないので、まだまだ練習はたりないかなと思います。私たちは本当に練習場所も練習回数も限られているので、ひと鞍がすごく大事なので。

Q.次はリオオリンピックですよね?もちろん東京も目指される感じですか?

朝長なつ美選手:とりあえず今は目の前のリオに集中して、その先のことは終わってから考えようかなという感じです。

Q.近代五種は「キング・オブ・スポーツ」といわている非常に体力が必要な競技ですが、他の競技に比べて引退時期が早かったりするものなのでしょうか?

朝長なつ美選手:そうですね。でも、海外を見ても結構年齢がいっている方もいらしたりして、技術種目のフェンシングだったり馬術は年数を重ねるごとに技術が増していくんですけど、陸上とか水泳は体力種目なので年齢を重ねると落ちてしまう。そういったところの見極めが難しいスポーツだと思います。

Q.五種目の内、やっていて一番楽しい種目はなんですか?

三口智也選手:フェンシングじゃないかな?相手との駆け引きが楽しいですね。騙し合いなんで。

朝長なつ美選手:私は五種目それぞれ結構好きで、全部楽しいかなと思いますね。自分との戦いだったりとかもするので、試合ごとに自分がどれだけ成長したかとか、その試合ごとに課題が見つかったりして、また、次に挑んでいけるというか。

三口智也選手:なんか、自分だけ五種目全部好きとかさぁ(笑)。

朝長なつ美選手:五種目全部終わった時に、あぁやっぱり近代五種って面白いなぁとは思いますね。

三口智也選手:まぁ、五種目できるのは近代五種しかないしね。

Q.何か必殺技とかあったりするんですか?

朝長なつ美選手:まだまだ、そういうレベルではないです。でも、三口さんは本当にすごいです。

三口智也選手:必殺技っていうほどのものではないですけど、それが決まる相手と決まらない相手がいるんで、それはもう駆け引きの中でやらないと。その技が決まらない技だったら違う技で崩していかないといけないし、難しいんですけど。

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Q.総合的に思ったのが近代五種って全てにおいて駆け引きが必要なスポーツですよね?メンタル面だったり、体力面だったり、相手との駆け引き、馬との駆け引き、全部が駆け引きだから、精神的にすごく疲れませんか?

朝長なつ美選手:終わった後、一気にきますね。

三口智也選手:疲れますね。ゴールしたらとりあえず倒れるよね。

Q.休憩時間ってどのくらいあるんですか?

朝長なつ美選手:ない時は本当にないですね。

三口智也選手:試合によって変わってくるので。ない時は本当に詰め詰めで。

朝長なつ美選手:終わったらすぐに次の場所に移動してとか、そういうのがありますね。馬術が入ってくると馬のコースを見たりだとか、そういうのが入ってくるので、本当に休む時間はなかったりします。着替えるのも大変なので、そういったところで時間を短縮しないとっていうのがあります。

Q.休憩時間ってどのくらいあるんですか?

三口智也選手:とりあえず休みますね。次の準備して気持ち切り替えるくらいですかね。

朝長なつ美選手:少しでも体力を回復させてというのがあるので、寝ている方もいらっしゃいます。寝れなくても目を閉じてたり。私の場合も次の準備が終わったら、音楽聞きながら目を閉じてたりしますね。あとは食べてエネルギーを補給したりすることもあります。

Q.食べるものはカロリーの高いものをいただくんですか?

三口智也選手:試合の時とかはあんまりガッツリ食べる時間とかはないんで、おにぎり一個とか、種目間でちょこちょこ食べていくしかないんです。食べ過ぎても動けなくなりますし。

Q.近代五種を見る人にどこを一番見てもらいたいですか?

三口智也選手:難しいところですね。

朝長なつ美選手:本当は五種目全部見てもらいたいというのはあるんですけど、それぞれ違う種目なのでそれぞれに魅力があるので。

三口智也選手:競技時間が長いので…。

朝長なつ美選手:でも、少しずつでも見てもらいたいですね。

Q.例えばフェンシングの見どころってどこですかね?

三口智也選手:フェンシングは見てる側だとよく分からないと思うんですよ。突いたかどうかも分からない、どっちが勝ったのかも分からないっていわれるくらいなので。

朝長なつ美選手:まぁ、一緒に戦っている気持ちになってもらって、取ったら喜んで、盛り上がってもらえたらなって感じです。

Q.では、水泳の見どころといえばどこでしょう?

三口智也選手:水泳は200mなので、それぞれの頑張りを見て欲しいです。

Q.では、馬術は?

朝長なつ美選手:馬術はひとつでも障害を落としたら大きい減点になるので、その障害が落ちるかどうかとか。

Q.馬の障害は何回飛ぶんですか?

三口智也選手:馬術は15回飛びます。

朝長なつ美選手:馬に止まられたりとか、落馬とかもあったりするので、本当に帰ってこれるのかも見ていて面白いと思いますよ。

Q.では、コンバインドの見どころは?

朝長なつ美選手:射撃の当たるかどうかは見てる側にとったらヒヤヒヤすると思いますし、走ってて抜かれるか抜かれないかというのもありますし。順位の変動が大きな種目なので。一番わかりやすいですね。最後ゴールしたらその順位が全体の順位になるので、これが一番わかりやすい種目になりますね。

Q.コンバイドが得意な選手は強い選手ですか?

三口智也選手:強いですね。

朝長なつ美選手:全部の力は本当に必要なんですけど。

三口智也選手:要になる種目ですね。

朝長なつ美選手:でも、フェンシングが取れなかったらコンバインドが強くてもなかなか上がれなかったり、上がっても取れないとか。

三口智也選手:差がつくといったらフェンシングがやっぱり差がつくんで。水泳はそこまで差がつかないんですよ。みんな一緒くらいのタイムなので。

Q.コンバイトのランニングと射撃とのバランスの取り方って難しくないですか?

朝長なつ美選手:結構難しかったりはするんですけど、そこである程度のスピードで走って、射撃も維持してというのは普通の陸上にはないことなので難しいですね。

<近代五種に注目しようと思っている人に一言>

朝長なつ美選手:近代五種は馴染みの薄いスポーツだと思うんですけど、見ていただけたら本当に魅力的な競技だと思うので、少しでも多くの人に興味を持ってもらって、一緒に戦ってもらえたらな、応援してもらえたらなと思います。

三口智也選手:すばらしい!OK完璧な答えです(笑)。

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